「嫌われる勇気」に学ぶ幸福な人生の歩み方
世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる
オカルトでも、宗教でも、ありませんよ?笑
2013年に出版し、ビジネス書大賞も受賞した本作。
様々な本屋で面出しされており、知っている方も多いのではないでしょうか。
私も、近年読んだ書籍の中でも最も影響を受けた作品と言えます。
冒頭のセリフですが、「ありえない」と感じた人は、是非本作を読んでみてください。
反論はいくらでも受け付けると主張してくる、そんな本です。
さて、多くの人を魅了した『嫌われる勇気』を今更ながらご紹介します。
どんな本?
『嫌われる勇気』は、アルフレッド・アドラーという心理学者の考えを、
対話形式でまとめた物です。
またそのやりとりが非常にドラマチックで、物語としても引き込まれてしまいます。
特に終盤の展開には胸が震えました。
登場人物は、人生に思い悩む青年と、アドラー心理学を説く哲人の二人です。
青年は非常に疑り深く、読者に代わって哲人に反論していきます。
そこが一方的に押し付ける本とは違い、読んでいても嫌な気持ちになりません。
アドラー心理学について
アドラー心理学は「幸福」という壮大なテーマに対して、常識へのアンチテーゼを
もってして証明をしています。
読み進めていくと、耳の痛いことが沢山あります。
- 今後の人生に過去は何の関係もない
- トラウマなんてない
- 他者からの承認を求めてはいけない
- 人の課題には踏み込んではいけない(例え我が子であっても)
- 他者を評価してはいけない
- 「いま」を真剣に生きること
などなど、普通の人からしたら「それは言いすぎでしょ、ありえない」って話が
ガンガン出てきます。
しかし、半端ない説得力を持ってそれらを証明していくのです。
この衝撃はすごいものです。
全ての人が、アドラー心理学の全てを納得することはありえないでしょう。
しかし読んでいて、凝り固まった常識を洗い流され、身軽になっていく作品です。
今の自分に納得していない人は読むべき
今自分が不幸である、今の自分に納得していない、と感じている人にとって、自分を変える機会を提供してくれる本というのは非常に貴重なものです。
この本はそんな機会を与えてくれます。
思い悩んでいる友人がいたら、私は真っ先にこの本を勧めています。
私が薄っぺらい話を説くよりも、圧倒的に早いからです。笑
また今不幸だと感じていない人にとっても、人生を豊かにするための新しい価値観を
手にすることができる一冊だと思います。
さて、そんなアドラー心理学の一端に触れてみましょうか。
過去のせいにしない
これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについて
なんの影響もない
親に捨てられ、孤児になった子どもがいるとします。
この子は確かに不幸といえる、トラウマとも言えるような経験をしたでしょう。
さて、この子が成長した現在も、この子は不幸なのでしょうか?
過去に不幸な経験をした、トラウマと言える経験をした人は、必ず
将来不幸になるのでしょうか?
そうとは言えないですよね。
今、その子は幸せな家庭を築いているかもしれません。
そう、「現在」は「過去」によって規定されないのです。
「現在」が「過去」によって決められるのであれば、私たちは今後ずっと変わることは
できないということになります。
「現在」は今、わたしたちが選択した結果だと考えれば、今から変わることだって
できます。
これは非常に厳しいですが、すごく前向きな考え方だと思います。
人は、誰でも変わることができるということですから。
「明日から」じゃなく「今」本気を出す
もしも人生が山頂にたどり着くための登山だとしたら、人生の大半は
「途上」になってしまいます。
つまり、山を踏破したところから「ほんとうの人生」がはじまるのであって、そこに至るまでの道のりは「仮のわたし」による「仮の人生」なのだと。
わたしたちの人生は、いつ、どこで、終わるのかわかりません。
「山頂」も「途上」もないんです。
今が途上であるならば、その途上も楽しみましょう。
「明日から本気出す」なんて考えていたら、そのまま一生を終えてしまいます。
「いま」を真剣に生きずに、いつ真剣に生きるというのでしょうか?
「今人生が終わったとしても悔いはない」と思えるくらい、今を真剣に生きましょう。
まずは「今日の仕事」から本気出さないとね。笑
さいごに
最近は嫌われる勇気を皮切りに、アドラー心理学の本がすごく増えてきていますね。
それだけ、幸せになりたいと感じている人が多いということでしょうか…
幸せとか、幸福とか、自分を変えるとか、胡散臭いワードが散見されますが、
決して怪しい本ではありませんので、ご安心下さい。笑